武芸を通し、日本の文化や精神を伝授・習得することは、今日重要な国際交流活動の一つである。柔道、剣道、空手、合気道は日本文化の代名詞ともなっている。そのグローバル化の波は、薩摩の古武道薬丸自顕流にも押し寄せている。2010年8月、メキシコ・モレリア市にて、武道講師エンリケ・エストラーダ氏を中心に山中で稽古が始められ、それと並行し薩摩の歴史や武士道の勉強も進められた。2014年7月以降、東京道場和田博温師範や塩澤宏平氏による遠隔指導のもと、本格的な稽古が開始。昨年、メキシコ国立自治大学モレリア校では美術史学科選択科目として「武士道:日本の哲学と芸術」が開講され、理論と実技を通して日本芸道の真髄を学んでもらうという取り組みも行われた。2018年3年、薬丸自顕流モレリア道場の門人四名が初来日することが決定し、維新150周年記念事業の一環として日墨交流セミナー実施を予定している。武芸を通して生まれた絆を学術的領域まで高めることがセミナーの目的であり、薬丸自顕流門人は、日々武芸・学芸の両立に取り組んでいることから、当イベントでは「文武両道がつなぐ日本とメキシコ」をコンセプトにしている。交流セミナーでは、明治期の日墨交流史、メキシコ古代社会における文芸と武芸の両立、文武両道に関する私見、武道を通して見る女性のあり方をテーマに報告を行うことを予定している。
【日 時】平成30年3月16日(金) 14:00~16:45
【場 所】鹿児島大学 学習交流プラザ2階 学習交流ホール
【対象者】学生、社会人(どなたでも)
【お問い合わせ】鹿児島大学法文学部 法経社会学科地域社会コース 酒井研究室
E-mail:sakai@life.kagoshima-u.ac.jp
ポスターSeminario Kagoshima Uni
詳細ページhttps://www.life.kagoshima-u.ac.jp/course/course-list/course-detail/?group_id=2&title_id=380